HVC-P2活用事例:映像解析プラットフォーム『SCORER』との連携事例(株式会社 フューチャースタンダード 様)

画像センシング事例紹介

HVC-P2

  • 性別・年齢推定
  • 表情推定
  • 顔検出
  • 人体検出

映像解析プラットフォーム
『SCORER』との連携事例
クラウド上でワンストップで管理・運用が可能に

株式会社 フューチャースタンダード 様

2016.10.19公開 / 2017.12.14更新

株式会社フューチャースタンダードが提供・開発する、映像解析プラットフォーム『SCORER』が、オムロンの人理解画像センサ『HVC-P2』に対応しました。

映像解析プラットフォーム『SCORER』とは?

映像センサーからの映像データ生成から映像解析、解析データの分析まで、クラウド上でワンストップで管理・運用を行う事が出来る映像解析プラットフォームです。『SCORER』を利用することで、映像解析技術を利用したカメラネットワークシステムを簡単に構築することができ、新規・既存のサービスに応用できます。

 | オムロン

『HVC-P2』は組込機器用に作られているため、実際に業務で活用していくには、機器が出力する各種推定データおよび出力画像をユーザのサーバ側機器と連携させていく必要がありました。

そこで、画像解析プラットフォーム『SCORER』が連携する事により、

  1. 認識した人の年齢、性別、表情といった属性情報の推定
  2. 認識した人のトラッキング(1フレーム辺り最大35人まで)
  3. 認識に関するログデータの解析

といった『HVC-P2』が画像解析した処理の連携をスムーズに行う事ができ、利用者は機器設定に煩わされる事なく、出力結果の分析に注力する事が可能となりました。

『SCORER』との連携で、より使いやすくなった『HVC-P2』。
本記事では、HVC-P2と連携するに至った経緯など、
株式会社フューチャースタンダードのご担当者様にインタビューさせて頂きました!

株式会社フューチャースタンダード様 インタビュー

システム概要
開発に至った背景を教えてください

フューチャー
スタンダード様

弊社では既存のIPカメラやスマホ、弊社独自の超小型IPカメラなどを用い、スマートカメラネットワーク、映像解析プラットフォームを構築するビジネスをしております。現在、具体的にはRaspberry Piという小型コンピュータとUSBカメラを組み合わせた製品を展開しています。

そのなかで、我々のパートナーからマーケティング目的として画像解析から年齢性別の推定が出来ないかとの依頼がありまして・・・現状の仕組みでは年齢性別の推定が行えなかった事から、解決策としてHVC-P2に着目致しました。

オムロン

年齢性別の推定をしたいというニーズにマッチしたということですね!
HVC-P2は年齢推定・性別推定だけでなく、表情や視線・目つむりなど10種類の人理解画像センシングを搭載しています。
属性情報(年齢、性別、表情)や視線情報(商品への注目度など)から、こまかな客層分析ができることからマーケティングに活用したいというお声掛けをたくさんいただいています。

オムロンのHVCを使おうと思った経緯を教えてください

フューチャー
スタンダード様

HVCを用いる事で、オムロン社にて長年研究されてきた最新の映像解析技術を活用できるという事と、基板上にて検知、推定処理を行うため、Raspberry Pi側の処理に負担がかからない所に魅力を感じ、HVC-P2を活用する事に致しました。

オムロン

ありがとうございます!
HVC-P2は10種類の人理解センシングをすべて基板上で処理し、結果のデータのみを送信するため、CPUやサーバーの負荷を軽減することが出来るのも魅力のひとつです。
商品コンセプトがうまくマッチして嬉しい限りです!

開発で苦労したことはありますか?

フューチャー
スタンダード様

HVC-P2とRaspberry Piをシリアル通信で接続しているのですが、シリアル通信のプログラムに慣れていなかった事もあり最初は戸惑いました。

オムロン

なるほど、シリアル通信のプログラムは、経験していないと分かりにくい・・・と弊社の開発者からも聞いたことがあります。

フューチャー
スタンダード様

ただ、開発情報にサンプルコードも公開されていたので非常に助かりました!

オムロン

サンプルコードが開発工数の削減に役立ったようでよかったです!

HVC-P2はサンプルコードの他にも、評価ソフトウェアや2D/3DCADなど開発にあると便利な情報を多数公開していますので、どんどんご活用ください。

HVC-P2の使い勝手はどうでしたか?

フューチャー
スタンダード様

まず基板そのものがRaspberry Piと比較してもすごく小さいですよね。設置時におけるアドバンテージがあると思います。

オムロン

基板のサイズは45mm角で、カメラ部分との接続にフラットケーブルを使用しています。ケーブルは曲げられますので、設置時はかなりコンパクトにできます。
旧モデルはカメラと基板が一体型で取り付けに制限があるとの声がありましたので、設置自由度が高くなるよう工夫いたしました!

フューチャー
スタンダード様

あと、パートナーやお客様にプロトタイプのデモをお見せしたところ、多くの方が処理のスピード感と精度に驚かれまして、この製品のポテンシャルを感じています。

実際、現在導入についてご相談を進めているデジタルサイネージを扱うお客様は、HVC-P2の扱いやすさ・性能に大変興味をお持ちでした!

オムロン

本当ですか!お客様のご要望に沿えたようで大変うれしいです!

HVC-P2は、これまでお客様の要望が特に強かった処理スピードと精度の向上を目指して開発を進めてまいりました。旧モデルと比べ認識精度は最大10倍。速度の方は、例えば1.3mの距離なら1秒間に5回はデータを返すことができます。

HVC-P2の魅力を十分に引きだしていただきありがとうございました!
今後もフューチャースタンダードさんの事業拡大に貢献できればと思います。

「映像解析を利用したサービスを提供したい」「既存のサービスに映像解析を組み込みたい」「でも一から組むのはかなり難しい…」
そんな悩みを持つ開発者のみなさまが、簡単に『映像解析技術を利用したカメラネットワークシステム』を構築できるようになる。
とても便利な開発プラットフォームになったのではないでしょうか。

デジタルサイネージのさらなる進化が楽しみですね!

取材先

株式会社 フューチャースタンダード  詳細はこちら
フューチャースタンダードでは、ネットとリアルをより密接につなぐために、高速なハードウェア試作能力と高度なソフトウェア開発能力で、世界に対し新しい「ミライノフツウ」を提案していきます。
ニュースリリース(2016.10.11)

使用した製品

人理解画像センサ『HVC-P2』 詳細はこちら
HVC-P2


人の状態を認識する画像センシング技術「OKAO® Vision」の10種類のアルゴリズムとカメラモジュールをコンパクトに一体化したものが、機器組み込み型の画像センシングコンポ「HVC-P2」。お持ちの機器に組み込むだけで、従来の機能に周辺の人の状態を理解する機能を追加することができる画像センサです。


画像センシング事例紹介:HVC-P2活用事例