• 俳優・斎藤工さんとコラボ「カップヌードルライトプラス」の体験イベントで表情推定が活躍! 〜 株式会社ライデン

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俳優・斎藤工さんとコラボ「カップヌードルライトプラス」の体験イベントで表情推定が活躍! 〜 株式会社ライデン

話題の俳優、斎藤工(たくみ)さんと2人きりになって甘い囁きを体験できる!2015年4月に表参道にて実施された日清食品『カップヌードルライトプラス』のイベントが話題になったことはご存じですか?ここで展示された ”ささやきLight+” のシステムに HVC-Cを使っていただいたとのご連絡を受けて、開発元である株式会社ライデン様の井上さんと松本さんにお話を伺ってきました。 (取材日:2015/5/15)

バイノーラル録音と表情検出により、リアリティを演出した「ささやきLight+」

ーー「ささやき Light+」イベント の中でHVC-Cはどのように使われたのでしょうか?

井上: 「ささやきLight+」は、先行の特設ウェブサイト「みつめてLight+」 と連動したイベント企画でした。「みつめてLight+」では、ブラウザ上で斎藤さんに見つめられてセクシーな声を聞きながら、カップヌードルを楽しむことができる体験コンテンツです。

松本:ZeroBase 表参道で実施したイベントではTVCMと同じベジヘッドの形をしたヘッドフォンを使って斎藤さんのささやきが体験できるブースを用意しました。目の前に設置したiPadからは、上部に仕込まれた HVC-Cが読み取ったユーザーの表情に応じて、バイノーラル録音(人の頭の形をしたマイクで録音)された斎藤さんの30種類以上ある甘いセリフが臨場感満点で再生されます。まるで斎藤さんとふたりきりの世界にいるような体験をすることができます。

井上:また、90秒の体験中にHVC-Cで検出した表情が変化するたびに iPad側でユーザーを写真撮影しています。体験終了後、ユーザーは表情のスコア値が高かった上位5枚の自分の顔写真からお気に入りの1枚を選んで特設ウェブサイトにアップロードすることができるようになっています。

ささやきLight+

ささやきLight+ – カップヌードル | CUPNOODLE

ーー実際に体験された方の反応はいかがでしたか?

松本:ご来場いただいた方からも大変好評でした。そういえばアプリの最終テストの段階で斎藤さんファンの女性に試していただいたのですが、HVC-Cで検出される感情(喜怒哀驚)の応答値の振れ幅がものすごかったですね。それらがすべて数値として見えたことが面白かったです。

井上:ちなみにクライアント担当者さんたちにデモをした際にも斎藤さんの囁きと反応に大興奮していただきまして、その時私たちも「この企画は盛り上がる!」という感触がつかめました。

松本:おかげさまでテレビやネットメディアで取り上げていただいたこともあり、プロモーションのイベントとしては成功と言える反響だったと思います。クライアントにも満足していただけました。今をときめく俳優さんの人気をまざまざと見せられましたね〜

ハードウェアとシステムに関してはほぼノートラブルで運用

ーー「ささやきLight+」でHVC-Cを使うことになった経緯を教えてください

松本:OKAO Visionの技術自体は知っていたのですが、今年2月に渋谷PARCOで行われた「撃とうぜ!かめはめ波武道会」というイベントの開発に関わった際にご一緒した株式会社 aircordさんが HVC-P(基板型) を使っていたので、オムロンの顔認識技術がモジュール型で手軽に組み込めることを知りました。

井上:私はちょうどこの企画会議をする3日前に青山にあるTEPIA先端技術館でOKAO Vision を体験していたのですぐに表情推定を使うことを思いつきました。

松本:先に公開された特設ウェブサイトでもウェブカムなどでユーザーの画像をとって表情を解析するというアイデアはあったのですが、表情を解析するアルゴリズムを自前で作る物理的な時間がなく一度は断念していました。その後新たにイベントのご相談をいただき、イベントであればカメラ一体型のHVCが無理なく使えると思いました。

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(写真)クリエイティブディレクター/プロデューサー の井上雄一郎さん

ーーHVC-C やOKAO Visionのファーストインプレッションを教えて下さい

松本:最初はHVC-CではなくパソコンにシリアルでつなぐことができるHVC-Pを入手して、初期検証やプロトタイプ作成では Raspberry PiにHVC-Pを繋ぎました。

井上:OKAO Vision の特長や性能やクセを私たちが理解するために、たくさんの人に試してもらいました。笑っても泣き顔と判定される人や先天的な怒り顔の人がいることや、無表情には悲しみが混じりやすいことなど、いろいろなことがわかって面白かったです。

松本:検証やデバッグもいろいろな人に表情を作ってもらうというコミュニケーションが楽しかったです。

ーー 展示ブース用の iPad アプリの開発は難しかったですか?

松本:アプリの実開発は株式会社ハニカムラボさんに依頼しました。HVC-Cを渡してSDKがあることを伝えただけで、表情推定部分の開発については特にハマるところもなくスムーズに進めてもらうことができました。

井上:アプリ全体としては、HVC−Cの返した値をそのまま使うわけではなく「ささやきLight+」に合わせてどう料理するかという独自のチューニングとバランス調整に難しさがあり、そこにしっかり時間をかけました。

松本:まず、iPadで写真を撮るタイミングが表情検出から極力遅れないように、認識の種類を必要最小限のものに絞って、通信のレイテンシーが小さくなるようにしました。

体験時間中、笑顔は何度も検出されやすい反面、驚きの表情は最初の1度しかチャンスがありません。また、設置場所の都合でカメラの画角による値のぶれもありそうでした。こういった傾向を踏まえてアプリ側で、HVC-Cの返す数値を補正するさじ加減を考えました。

そのような地道な調整やデバッグを繰り返す際に、カメラが見た画像を確認できないHVC-Cはちょっと不便だと思いました。私たちはこの作業はHVC-Pを使って行ったので良かったのですがHVC-Cしかないと苦労したかもしれません。

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(写真)テクニカルディレクター/エンジニア の松本英夫さん

ーーイベントでの運用はいかがでしたか?イベント開催期間中はみなさんが現地で技術サポートされたのですか?

松本:「ささやきLight+」ではiPadとHVC-Cを組み合わせたブースを3つ設置しました。HVC-PではなくHVC-Cを使うことになったのは母艦がiPadになったからです。ハードウェアは壁に埋め込みでブースの後ろに十分なスペースがないという制約と、タッチパネルで操作しつつ随時写真を撮るという要件に合わせて母艦をiPadに決めたため、Bluetoothで安定してつながるHVC-Cを採用することにしました。

井上:システムに関してはほぼノートラブルでした。会場の案内担当者に使い方をレクチャーした後は私たちが現場で見守る必要もなく、1週間夜間もつけっぱなしの中で iPadとHVC-Cは元気に稼働し続けてくれました。

松本:イベントの現場ではこのような”飛び道具”導入のトラブルはつきものなのでHVC-Cは非常に心強いものがありました。ブースの数が急遽増えても Amazonで買えばすぐに届く安心感もあります。

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(写真)スタッフも「タクミを聴く」を体験。男性ですが、斎藤工さんとの濃密な時間を過ごすことができました(笑)

「私たちの引き出しの中の取り出しやすいところにあるセンサーです」

ーー広告領域での企画開発のプロとしてHVC-CやOKAO Visionをどう評価されましたか?また今後もご活用していただけそうでしょうか?

松本:年齢測定や性別測定は今はそれほど珍しくないのですが、OKAO Visionの「表情が検出できる」という機能はユニークで、人の表情をフックにしたインタラクティブな仕掛けは広告領域でもこれから増えていきそうです。そのときに「いろんな技術があるけど、このユニット(HVC-C)さえあれば顔認識・表情検出できるよね」といった市民権が得られるといいと思います。

私たちの仕事では、クライアントから相談いただく要望や課題を解決するための、技術の引き出しは多いに越したことはないのですが、技術や組み合わせによっては、時間や精度・確度との兼ね合いで採用できないケースも多々あります。

HVC-Cのような知見と実績が詰まって完成されたモジュールは、使う側からすると手間が省けてラクチンな上に、完成するものの精度や安定度も高いありがたい製品です。

井上:HVC-Cは松本さんの引き出しの一番開けやすいところにある類の道具ということですね(笑)

松本:コンセプトと機能が明確なHVC-Cは技術を知らない人にも説明をしやすい道具です。開発者から提案を受ける側としては、開発者が個別で独自に作ったアルゴリズムよりも「オムロンのOKAO Vision」の方が安心感を持って受け入れられるのではないでしょうか。

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ーー最後に、センシング技術が身近になったことでこれからのRYDENさんのお仕事は今後どのように変わって行くと思いますか?

井上:モーションセンサーや心拍数センサーなどセンシングからのフィジカルなインプットを広告体験に取り入れる流れはすでにあります。そのひとつである「表情」は国や文化も関係なく誰もが理解しやすいハードルの低いインプットなので、体験への活用は広がっていくのではないかと思っています。

またHVC-Cの顔認識のように直感的な理解をしやすいセンシング技術に関しては、エンジニアだけではなく、例えば放送作家さんのようなクリエイティブなセンスやアンテナを持っている方々にも認知が広がることで、面白い事例がもっと出てくるのではないでしょうか。

松本:私たち RYDEN は触れた人が「いいな」「新しいな」「楽しいな」と感じることができる体験を提供することをミッションにしています。HVC-Cのような使いやすいセンシング技術を引き出しの中に多く持つことで、特に「新しいね」と思われる体験がご提供できればと考えています。

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株式会社ライデン http://www.ryden.co.jp/

広告領域を中心にクリエイティブとテクノロジーを駆使したコミュニケーションデザインの企画・開発を手がける。UNIQLOアジア出店のプロモーションやなんばグランド花月の館内デジタルサイネージなどO2O分野での実績多数。2014年秋には iBeacon とスマートフォンアプリを使った総勢100名が参加するリアルソーシャルステルスイベント「アキバステルス」を成功させる。

Works | RYDEN INC.
http://www.ryden.co.jp/category/works/

アキバステルス 『Assassin’s Creed Unity – アサシン クリード ユニティ』
https://ubisoft-members.jp/akiba_stealth/